お久しぶりです!かっちゃんです。
大学の総合試験が忙しく約2ヶ月ぶりの記事更新になってしまいました💦
ご存知の方も多いかと思いますが、医学部は他の多くの学部とは異なり大学は6年制となっています。その中でも比較的ラクな学年と、進級がハードな学年があるんですね(笑)
今年度の私の学年はどちらかと言うとそのハードな方でして、年末年始も引きこもって勉強しておりました…。そこら辺の受験生並みに勉強したんじゃないかなと自分でも思っているくらいです(笑)
今回のテーマは医学部で習う内容で、医学部を目指す受験生や一般の方にも興味を持ってもらえるようなテーマでお話ししていこうと思います。
この記事の最後に実際の医学部の小論文や面接で聞かれた質問や解答の作成例も載せているので最後まで読んでいただければ幸いです。また、この記事を通して、動物実験について一人でも多くの人が関心を持って自分なりに考えてくれるきっかけになれば嬉しいです。
動物実験における3Rの原則
置きが長くなりましたが今回のテーマは『動物実験における3Rの原則』です。
3R…?環境のための3Rしか知らないんだけどナニソレ
初めて聞く人も多いかもしれません。というか私も医学部に入るまでは知りませんでした。
なので今回は、初めて聞く人に向けて、とっても噛み砕いて説明していきます。専門の方は「実際はもっと複雑な手順があるんだよ…」と感じるかもしれないですが、なるべくポイントを絞ってお話ししていきます。
結論から申し上げますと動物実験の3Rの原則とは、『動物実験を適正に行うためのReplacement(代替法の活用)とReduction(使用数の削減)とRefinement(苦痛の削減)の3つの原則』です。
今回はこの動物実験の3Rの原則について、医学部の小論文や面接対策を意識しつつ書いていきます。

そもそも動物実験ってなぜ必要なのか?
人類は現在まで様々な形で他の動物を利用しながら生きてきました。例えば、私たちの日常の生活でも、食用の家畜動物、あるいはバックや衣類といった革製品など、動物が利用されている場面や製品をみる機会があると思います。
一方で、私たちが日常の生活で直接目にすることがなくても、動物を利用されている場面は他にもあります。その一つが動物実験です。動物実験は生命科学の進展や医療の発展のため、人間では行うことができない実験を、他の動物を用いて行われる実験です。
新しい医薬の効果や安全性の確認をするためには、実験動物の使用は避けて通れない、ということなんです。
動物実験の3Rとは?
先ほど動物実験は科学や医療の進歩や安全のために避けて通れないと書きましたが、必要不可欠だからといって、むやみやたらに動物を実験に用いたりしても良いのでしょうか?
実験動物も私たちと同じように命があり、時に痛みや苦しみを感じています。当然、その動物の利用に際しては動物に対する感謝の念や、責任を持って実験に取り組むことが求められます。その取り組みの一つとしてこの3Rの原則が存在します。

引用;公益財団法人実験動靿中央研究所 https://deep-tech.city.kawasaki.jp/column-09.html
・Replacement(代替法の活用)
これは簡単に言えば“できるだけ動物を使用しない他の方法を採用する”というものです。
例えば、培養した細胞やコンピューターシミュレーションなどを用いることで、動物を用いることなく実験を行うことができます
・Reduction(使用数の削減)
これは必要最低限の動物数で実験を行うことを意味します。もっと簡単に言えば”なるべく使う動物の数は少なくしよう”ということです。
使用する動物の数を減らすため、例えば、統計学的な手法により、少ない個体数の実験でもそのデータの有意性を高めるといったものがあります。
・Refinement(苦痛の削減)
これは動物への苦痛を最大限に減らして実験を行うという意味です。例として、麻酔の使用や、適切な飼育環境の整備などが挙げられます。
私が実際に実験を行った際も、吸引の麻酔(注射のような痛みがない)の後、注射による麻酔薬を投与(吸引麻酔により注射の痛みは少なく、吸引麻酔より強く長い麻酔効果がある)し、反射がなくなったことを確認(痛みを感じない深い昏睡状態)後に実験を開始しました。
動物実験の可否について
動物実験については世界中で賛否のある話題だと思います。人間が生きるために他の動物の命を奪うことに対して、否定的な意見も当然あります。ここについての私の意見はあえて載せないことにします。
これは一人一人が様々な事実を総合的に考えながら判断するべきことだと思うからです。しかし、少なくとも動物実験に関わる人たちはこの原則を含めて、幾つもの規制のもとで実験を行っており、また、その実験から得られた結果が新薬の有効性や安全性につながっているというのも事実なのです。
医学部受験生が抑えておきたいポイント
ここからは少し受験的な話を交えてお話ししていきます。
過去にあった質問をご紹介します。
Q.動物実験というものがありますが、賛成ですか?反対ですか?理由とともに答えてください。
先ほど書いたように、この質問に対して賛成でも反対でもそれは個人の自由です。
どちらの答えをするにしても、論理的に筋の通った回答ができれば大丈夫です。
例えば、
賛成→私たちの医療技術、安全を支える上で必要だからです。
反対→動物にも命があり苦痛を感じることがあり、人間の都合でそれを侵害することは倫理に反するからです。
といった感じです。漠然と、「可哀想だからです」というのは当然減点です。
さらに答え方のポイントですが、結論ファーストで答えるようにしましょう。そして、想定される反対意見を先に挙げ、他方の意見についても自分が考慮できていることを試験官や採点者にアピールすることをお勧めします。
解答の形の例
「私は、動物実験については〇〇です。理由としては、△△だからです。確かに、⬜︎⬜︎という考えもありますが、××なので、私は動物実験には○○です。」
今回の記事を読んだり自分で調べながら、自分なりの答案を作ってみてください!
医学部で学んでいると、面接の前にこの話知りたかったという内容が多くあるので、定期的にこんな記事も書いていこうと思います。
ではまた〜👋
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