中学受験は親の受験?中学受験をさせる意義とは

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かっちゃん先生

現役の医大生
都内の高校卒業後、多浪の末、御三家医学部と旧帝医学部に合格
講師業の中で人気のあった自身の経験や医学部特有の受験情報を発信していきます。

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こんにちは😊かっちゃんです!

中学受験を検討中、あるいは今受験生のお子さんがいる親御さんからは多くの悩みを聞きますが、その中の1つに
「中学受験って親の受験なんでしょうか?」
というご質問があります。

私の結論から先に申し上げますと…

確かに中学受験は親の受験という側面が大きいです
ただし、長い目で見た時、それは絶対に子どものためになってくる

誤解を招かないために言っておきますが、中学受験をしないのが子どものためにならないかというとそういうことではありません
しかし、中学受験は苦労した分だけのメリット、リターンがあるんです


私は小中高生の生徒さん全ての担当経験がありますが、やはり学年によって本人のやる気や親御さんのモチベーションというのもかなり変わってきます。

中学受験の場合、受験をするのは小学生。
まだまだ勉強や受験よりも、周りのお友達と遊びたいお年頃ですよね。

授業中も「宿題少なめにして〜」「新しいゲーム出たから欲しい〜」なんていう小学生の生徒さんも笑

今では教える側ですが、私も中学受験をしていた時はまだまだ遊びたくて、地元の公立中学でいいから勉強よりも遊びたいと思っていました笑

ただ親御さんは「○○中学校になんとしても入学させたい!」「将来はお医者さんになってほしい!」など熱意を持ってお子さんを塾に通わせている方もいらっしゃいます。
そうなるとやはりお子さんと親御さんとの気持ちの差が生じてしまいます。

親御さんの意向にそって宿題を増やしたり、授業をミッチリやるとお子さんのやる気がなくなってしまい、最悪の場合、塾に行きたくないとなってしまうことも…
逆に甘やかしてしまうと、せっかく学費を払ってもらってるのに成績も上がらず、受験に失敗してしまう可能性もあります。
塾としてもけっこう悩みどころになってきます。

たしかに中学受験で勉強をして受験をするのは小学生のお子さんです
しかし、その準備段階で親が果たす役割は非常に大きく、時に「親の受験」と言われるほど。

そんな中学受験で悩みを抱える親御さんのために、そしてこれから中学受験を始めるという親御さんに向けて
「中学受験は親の受験?受験をさせる意義とは」
というテーマで塾講師の目線で解説します。

中学受験に関する親の悩み

まずは親御さんの抱えている、あるあるのお悩みからご紹介していきます。

学習のサポートができるか不安

親御さんの中には「自分が子供に適切な学習サポートをできるのか?」という不安を抱えている方も多いです。

確かに中学受験の内容は専門的で、小学校の授業内容を超える範囲まで及ぶことも…
中学受験経験のある親御さんでも、色々忘れてしまっているかもしれませんし、内容が変更されていることもあり、学習内容面で全てをサポートするのはかなり困難だと思われます。

しかし、勉強を教えるだけがサポートではありません!
学習以外にもサポートできる部分はたくさんあるんです。

例えば、お弁当を作ったり、送り迎えをしたり、学校や塾の先生と面談をしたりなどは親御さんにしかできません。
また、模試の申し込みや願書なども大切な仕事です。

少し余談にはなりますが、私の体感だと、お弁当や送り迎えなど親御さんとの繋がりが強い生徒さんは比較的安定して勉強できているように感じます

あくまで推測ですが、親御さんとの距離が近い分、近況(習ったことやテストの点数、気持ち)の報告ができたり、自宅でもメリハリを付けて勉強できているのではないでしょうか。

勉強を教える自信がなくても、その部分は塾に任せていいんです
逆に塾ではできないサポートをしていただければと思います。具体的にどんなサポートをしていけばいいかは多くの塾の先生は答えてくれると思います。

また、受験直前には前泊のためのホテル予約や、受験の申し込みなどかなりバタバタしますので、早めに志望校の申し込み期限などを確認すると良いでしょう。

金銭的な負担

塾や模試、教材費用など、中学受験には多額の費用がかかります。また、合格後の私立中学校の学費も考えると、将来的な金銭的負担が気になる親御さんは少なくありません。

大手の塾に行くのか、個別指導なのか、進学先は公立か私立かなどによっても変わってきます。

ネットなので調べると塾の費用や、受験費用、中学の学費などもおよそ目処が立つかと思います。

あらかじめ大雑把に計算しておくことをおすすめします。

というのも、費用の関係で途中で受験をやめてしまったり、受かった私立を諦めざるを得なくなってしまう可能性もなくはないからです。

他にも、親が自分の受験費用のことでピリついてるというのは小学生のお子さんにも意外と伝わっています。

そういう意味でも先におおよその計算はしておくといいですね。

また、学費に関してですが、補助金など使える制度も忘れずにチェックしましょう!


子供のモチベーションが続くか

中学受験は長期戦で、生徒さんによっては小学校低学年からサピ○クスに通い難関校合格を目指していることもあるほど。

塾や親が計画を立てて子供をサポートしようとしても、子供自身のモチベーションが続かないと、勉強に対する集中力が落ちたり、ストレスになってしまうことも・・・
このモチベーション維持も親御さんにとって大きな課題となります。

小学生は興味のあるものに対してはすごい集中力ですが、逆に興味がなければ全くと言っていいほどやりませんよね(泣)

小学生のお子さんにどうやってやる気を出させるかについては各ご家庭で試行錯誤されているかと思いますがここでは少しだけ例をご紹介しておきます。

<小学生の勉強のやる気を出させる工夫>
学園祭や体育祭など学校のイベントに参加
実際その学校に行ってみて、雰囲気を味わうと子どもはけっこうやる気になるようです。
塾でも、中学校の学園祭に行って楽しかった!というお子さんの話を聞くので、効果はありそう。

ご褒美システム
「試験で何点取ったら、〜買ってあげる」というシステムです。
言わばもので釣る作戦(笑)

ただしゲームなど勉強時間が減るようなものは逆効果ですし、目標点が高すぎてもやる気がなくなってしまいます。
買ってあげるものや目標点のバランスがなかなか難しいところです…

勉強を兼ねて旅行
社会などで出てくる世界遺産やお寺などへ勉強を兼ねてプチ旅行に行くのもおすすめです。
行ったことがある場所が授業や過去問で出てくると誰でもテンションは上がるもの。
例えば、有名な観光地の日光東照宮ですが、ここには江戸幕府の初代、徳川家康のお墓がありますね。建てたのは2代の秀忠ですが、今のような立派な建造にしたのは3代の家光と言われています。これも中学受験知識なんです

勉強した場所に行くというのは知識の定着に繋がりますし、モチベーションの維持にもなるので取り入れてみてはいかがでしょうか!もちろんあまり遠くに出かけるのは時間やお金もかかってしまいますから、近場のプチ旅行をおすすめしてます

反響があれば、子どもをやる気にさせる方法は違う記事でも紹介しようと思ってます。


中学受験をさせるメリット

中学受験をする理由は様々かと思いますが、やはり中学受験をするメリットは大きいと思います。
塾講師として、私が特に重要だと感じるメリットを私自身の経験も踏まえながらいくつかご紹介します

高い教育水準と環境

私立中学校や一部の国公立中学校では、充実したカリキュラムや多様な教育プログラムが用意されています。

中学受験を通じて進学できる学校は、教育水準が高く、教師の質や施設の整備も進んでいることが多いです。特に、志望校が独自の特色を持っている場合、その学校でしか得られない教育を受けることができるのは大きな魅力です。
学校によっては有名な先生の講演があったり、留学プログラムが用意されていたりと、地元の公立学校ではなかなか体験できないような教育を受けることができるかもしれません

他にも、大学付属の学校という選択肢もあります。大学付属の学校に行くと、内部進学により受験をする必要はありませんね。
同じ歳の学生たちが受験勉強に費やす時間を、部活や留学、習い事など別の活動に充てることができるのは内部進学の最大のメリットではないでしょうか

ただし注意しなければならないのは一貫校特有の「中だるみ」があることです。
受験がないため、学校の勉強だけのんびりやっていると気づけば成績はガタガタと落ちていきます(笑)

逆にしっかり勉強さえしていれば一貫校は時間的な余裕はあるので色んな経験を積むことができるんです!

自分と同じような仲間との出会い

中学受験を経験する中で、同じような環境、同じようなな目標、同じような学力の仲間と出会う機会は格段に増えます。

こういった人たちとは一生の友達になることも少なくありません。
また、将来同じクラスの人が多方面で活躍する人材となっていることもあるでしょう。自分がなにか困った時に、相談できる仲間が多方面にいるというのはとても心強いことです。

少し私の経験を話すと、私の高校は毎年色んな大学への進学者がいます。
東大をはじめ、医学部や法学部、工学部など様々な方面へと進学していく人がいます。

起業に関して相談ごとがある時に、同級生を頼ると、そこからさらに先輩を紹介してくれたり、その方面のプロとの繋がりがあったり、、ということがありました。

また、同窓会も定期的に開催されていて、卒業して何年も経っているのに仲のいい友達同士では旅行に行ったりもします。

やはり自分と同じくらいの学力や環境の人は考え方も似ていて気が合う人も多いんです。

中学受験をして、ここまで将来の人との繋がりができるとは思っていませんでした

個人的には中学受験の最大のメリットだと思っていて、将来への投資と言っても過言ではありません。

自己管理能力の向上

中学受験では覚えることも多く、必要な勉強時間も長くなります。
親や塾のサポートを受けながらも、子ども自身が自分で考えたり、集中して学習したりする能力が求められるんです。

こういった能力は中学に入学したあとも、社会に出たあとも絶対に必要となります。
小さい頃からこの習慣があるというのは中学受験ならではのメリットではないでしょうか。

中学受験をさせるデメリット

確かにメリットも多い中学受験ですが、もちろんデメリットも存在します。受験をする子ども自身や親だけでなく、家庭全体での負担も多くなります。

先に想定されるデメリットを分かっているだけでも対策ができますので、ここからは中学受験のデメリットをいくつかご紹介します

精神的・身体的な負担

受験勉強は長丁場で、プレッシャーも大きいため、子供には心身とも負担がかかります。特に試験が近づくにつれて、ストレスや不安が高まり、時には体調を崩すお子さんもいらっしゃいます。また、親自身も子どもの成績や進捗に不安を抱え、受験期にナーバスになる方も多いです

親御さんがお子さんのためを思って言ったことも、お子さんにとっては耳障りなことも。逆に、お子さんなりに考えていても親御さんの意見と違いケンカになってしまうこともあるかもしれません。

対策として受験が本格的に始まる前から、普段のコミュニケーションを大切にしていただければと思います。
先ほども少し触れましたが、親御さんとの仲が良いお子さんはメンタル面でかなり安定している印象です

忙しいご家庭もあるとは思いますが、塾の後に「今日どんなこと習ったの?」「大変なこととかない?」と聞いてあげたり、休日にいつもより少し時間を一緒に過ごしたりしてあげてください。

家庭内のバランスが崩れる

受験に集中すると、家庭内での他の兄弟姉妹や家族との時間が犠牲になることもあります
兄弟姉妹がいる場合、特に中学受験をしていない子どものケアも忘れないようにしてください。

他の兄弟姉妹がテレビを見たいのに、受験生のためにテレビが全然見れない、ゲームもできない…となって兄弟間で不満が溜まってしまうご家庭もあるようです。

家族全体で応援してあげるのは大切ですが、やはりそれは家族全体の理解があってこそです。
受験生がいない時間には、なるべく他のご兄弟への気配りも忘れないようにしたいですね。

逆に受験が終わったら、家族みんなでご飯に行ったり、旅行をしたりという場を設けるのもいいかもしれませんね!

経済的な負担

前述の通り、中学受験には塾や模試などの多くの費用がかかります
ご家庭によっては、この負担が家計に大きな影響を与えることもあるかもしれません。

また、合格後の私立中学校の学費が公立中学校に比べて高額であるため、その後の支出も計画的に考慮する必要があります。

先ほども書いたように、あらかじめ大まかな計算をしておくと安心かと思います。

まとめ

今回は「中学受験は親の受験?受験をする意義とは」というテーマでお話してきました。

私は中学受験は確かに親の受験という面が強いと思います。いきなり受験をしたいって言い出すお子さんはなかなかいないですし、親のサポートが必要不可欠だからです。

しかし、メリットで触れたように中学受験をすることで得られるものはとても大きいと思っています。
子ども自身の成長の機会であるとともに、親子で乗り越える貴重な時間になるからです
そしてなにより、受験をして入った学校では、有意義な出会いと経験が待っているからです

将来やりたいことが見つかるかもしれませんし、就きたいと思った職業に就ける確率も高くなるでしょう。
将来の選択肢を増やす、未来への投資という意味でも中学受験はする意義があると思います。

もちろん子どもがほんとうに嫌がっているのであれば無理にさせてはいけません。子どもが勉強嫌いになるだけではなく、親子の関係や家庭内の環境も悪くなる可能性すらあります。

私の知ってるご家庭ではどうしても勉強の苦手なお子さんと熱心なお母さんの家庭がありました。お子さんはお母さんの圧に耐えられなかったのか、とても暗い感じになってしまい途中から学校にすら行けなくなってしまっていました。
残念ながら、親子関係が悪化しただけではなく、お父様とお母様も離婚されてしまったというところまでは耳にしましたが、今どうしているかは分かりません…

これは極端な例ですが、こういうリスクもあることは留意しなければいけませんね。

ただ、子どもが嫌がってない、勉強そのものは苦手じゃない、というのなら中学受験をしてもいいと思います。

中学受験を通じて、子供は学問だけでなく、自己管理能力や忍耐力、目標達成への意欲など、多くのことを学びます。

この記事が今受験中の小学生の親御さん、これから受験を始めようか悩んでいる親御さんの助けになれば幸いです!大変なことも多いと思いますが一緒に頑張っていきましょう

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